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イベント・講座レポート

NO.0023
こども学芸員になろう!

公開日 2019.10.18


少し前になりますが、御殿山生涯学習美術センターでは夏休み中の8/19(月)に「こども学芸員になろう!」を行いました。
また、講座の中でこどもたちが考えたプランをもとに8/20(火)~9/8(日)まで特別展示として「いろんな世界」展を開催しました。
美術センターの所蔵品を用いて行うこども向けの講座は初めての試みなので
当日はこどもたちはもちろん、私たちスタッフも緊張していました。


参加してくれたこどもたちに話を聞くと、普段は触れることの出来ない所蔵作品を扱うことを楽しみにしていたり、美術や学芸員の仕事に興味を持っているとのこと。
自己紹介をして、1日の長い講座がスタートしました。

まず美術センターについてよく知るために、美術センターが建てられる前にこの場所にあった「大阪美術学校」について写真や書物を見て学び、そのあとに美術センターの中を見学します。


見慣れない道具や設備に興味深々です。


美術センターに少し詳しくなってきたところで、楽しみにしている子も多かった保管庫見学へ。
作品が棚いっぱいに詰められている光景にはこどもたちみんなが驚いていました。


見学に続き、実際に作品を運ぶ作業をしてもらいます。
「どんなに軽い作品でも必ず2人で持つ」というルールを守り、慎重に運びます。


お昼休憩を挟んだ午後からは、作品の展示体験や特別展に向けて1Fロビーのガラスケース内の展示プランを考えました。

まずは展示作業の体験から。
落ち着いて、ゆっくりフックにかけてみます。


水平にするのはとっても難しい…


次に、センターで所蔵品展の展示プランを考えている学芸員や、図書館で本の特集コーナーを担当している図書館司書の話を聞き、「展示する作品やその場所を決めていくために大切なことってなんだろう?」と考えながら、イメージを膨らませていきます。



今回はセンター所蔵の浅野竹二の版画15点から5点を選びます。
相談の結果、それぞれが1番好きな作品を展示作品にすることになったのですが、好きな作品が同じ子もいたので4点しか決まりません。


みんなで意見を出し合ううちに、明るい作品と暗い作品が2点ずつあることに気が付きました。
そこで中間の明るさの作品1点を加え、やっと展示作品5点が決定!
決定した5点を展示する場所を決めるために、ロビーに移動し、みんなでまた相談です!


相談する中でまた大切なことに気が付きます!
それは人によってガラスケース内でいちばんに目に入る場所が違うということ。

みんなに明るい気持ちになって欲しいという思いから、見る順番を指定したり、明るい絵と暗い絵を集めて並べるのではなく、バラバラに配置して、自由な見方が出来るようにしてみました。


展示のタイトルは、「いろんな世界」に決定。

タイトルの候補には
「人の闇と光」、「世界」、「世の中の明暗」、「個性あふれる」、「朝昼夜(1日の流れ)」、「世界の1日」がありました。

作品の様々な明暗に注目していたので当初はこのようなタイトルがあがっていましたが、それぞれが別の生き物や空間といった世界の違いを持つ作品であり、それらを旅するイメージを持って「いろんな世界」展と名付けました。

展示の様子はこちらをご覧ください
8/19(月)~9/8(日)「こども学芸員になろう!」特別展

ちなみに講座内ではスタッフ手作りのカードで遊んだり、最後に認定証の授与もありました!



1日という長い時間、本当にお疲れさまでした。
この経験が将来何かの役に立ってくれるととても嬉しいです。
これからもセンターに遊びに来てくださいね!

【投稿:スタッフT】