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イベント・講座レポート

NO.0012
さくらと御殿山の歴史

公開日 2019.4.8

        
こんにちは。
暖かくなってきました。すっかりもう春ですね!         

御殿山美術センターの周りにも春がやってきました!
そう、桜です!!


ゆっくりお花見をしたり、学校や会社への通学・通勤の道すがら眺めたりと楽しみ方は人それぞれだと思いますが、桜を見ると嬉しい気持ちになるのは皆さん同じではないでしょうか。

私もセンター横にある御殿山公園の桜を見ながら、毎日わくわくしています。
でもこのわくわくは、ただ桜を見て嬉しい気持ちになっただけではないのです。

その理由は、先月3月10日(日)にセンターで行った、マナビスト講座「御殿山の歴史と日本のうた」で御殿山の桜にまつわるお話を聞いたからなんです。

※マナビスト講座とは…
歴史・文学・スポーツなど多方面で活躍する市民や専門性の高い大学、特色ある事業者と提携して、社会的な課題や市民の関心の深いテーマについて学ぶ講座



あいにくの雨模様の中、約60人の方にご参加いただいたこの講座は、講師として御殿山神社宮司で声楽家の片岡伸介さんをお招きし、奥様のピアノ伴奏に合わせた片岡宮司の力強い歌声と共にスタート。


諸説ある「御殿山」という地名を歴史をたどりながら考えたり



御殿山の栄枯衰退を記した漢文を参加者と共に読み解いていく時間では、皆さん配布された資料を熱心に読んでいらっしゃいました。


座学の後は、センターに隣接する御殿山神社に場所を移して市指定有形文化財「遷宮絵馬」を見学。

この講座の中で扱われた「河州交野渚院碑銘」には、平安時代から皇族や身分の高い人たちが御殿山の桜を楽しんでいたことが記されています。
伊勢物語で知られる在原業平もこの地を訪れて桜の歌を詠んだそうですよ!

歌を詠んだり、お茶を飲みながらお話ししたり、中世の人も同じように桜を楽しんでいたのだと思うと、なんだかわくわくします!

そして、センターの中でも春を感じられる作品が!
4月8日から21日まで、センターでは矢野橋村「華晨(かしん)」を展示しています。

昭和10年に制作された「華晨」は土手に咲く桜並木と河が描かれた六曲一双の屏風作品です。
当センターは作者の矢野橋村が校長を務めていた大阪美術学校の跡地に建てられており、「華晨」も御殿山にあった橋村のアトリエ兼居館で制作されました。

のどかな田園風景に桜並木が描かれた屏風の大作「華晨」をぜひご覧ください。         

【投稿:スタッフT】